【ローカルグルメ特集】大きなザンギに、弾ける笑顔。ぬくもりあふれる中華の名店!中国料理・布袋
北海道のソウルフード・ザンギを食べるなら、地元の人が通うお店に行ってみたい!そんな人におすすめしたいのが、ここ『布袋』。
札幌で「ザンギと言えば?」と聞くと、真っ先に名前があがる中華の名店です。地元の人の心をつかんで離さない理由はなんなのか。 その魅力に迫ります。
外はカリっと、中はジューシー。
試行錯誤でたどりついた、幸せザンギ。
市電の通りを西へ歩くと見えてくる黄色い看板。味がある店内に入ってメニューを眺めると、そこには食欲をそそる大きなザンギの写真!
地元の人に愛される布袋のザンギ、そのおいしさの秘密は揚げ方にあります。使うのは、温度の違う3種類の揚げ油。最初の油でまずはお肉の形をつくり、次は少し低めの温度の油でじっくり火を通します。ここで油からいったん取り出し、お肉をしばし休憩させ、余熱で中心部にゆっくり火が通っていくのを待ちます。最後は一番温度の高い油を使って一気に仕上げ!これで、お肉に旨みがギュッと凝縮され、外はカラッと中はジューシーに!
「この大きさは、おいしさを追求した結果でもありますが、なによりお客さまがびっくりしたり、喜んでくれたりしたのも大きいですね。笑顔で食べてもらえるのが、私たちもうれしくて」と話す、本店マネージャーの武田喜美子さん。「単品で注文するのはもちろん、ザンギの定食もおすすめ。ザンギがメインのボリューム満点な定食もあれば、麻婆豆腐やシューマイとセットになった定食もご用意しています。お腹の空き具合や、その日の気分で選んでみてください!」
ここで見逃してはならないのが、社長が生み出したザンギのつけダレ。最初はそのまま、次にタレで味変するなど、自分のペースで、布袋のザンギを楽しんでみてください。
ザンギのほかにも、いろいろ気になるメニュー満載!
ザンギ以外のメニューも豊富なのが、布袋の魅力。なかでも外せないのが、ザンギと人気を二分する「マーボーメン」!実はこれ、まかないの場から生まれたメニューなんです。つくりすぎてしまった麻婆豆腐を醤油ラーメンに乗せて食べてみたら、おいしくてスタッフみんながびっくり!その後、麺を手繰りやすいお豆腐のサイズにしたり、麻婆豆腐が絡みやすい麺を研究して特注したり、工夫に工夫を重ねました。そうして誕生したのが、食欲をそそるニラの香り、ギュッと詰まったひき肉の旨み、熱々トロリのスープがたまらない現在のマーボーメンです。
布袋ではスタッフによるメニュー開発も盛んで、それを披露するのが、まかないの場が多いとのこと。みんなで食べて、会長やベテラン陣も「おいしい!」となれば、そこからグランドメニュー化に向けてブラッシュアップ。創業者である会長の探究心も、みんなの創造心を刺激しているそうです。スタッフのモチベーションが高まる環境のなか、布袋では常に新しいおいしさが生み出されています。
家族で始めたお店は、今も、家庭のような温かさ。
もとはホテルの調理人だった会長が、布袋を開いたのは1997年。以前は会長のお母さまが洗い場で活躍していたり、今は長男さんが社長職を引き継いだりと、布袋の歴史は家族で紡がれてきました。スタッフが増えた現在も、そんな家族の絆や温かさが残る店内。
「おいしさはもちろん、心を尽くしたサービスで、お客さまに笑顔で帰ってもらうのが一番ですね」と話す武田さん。おいしくつくったものを、もっとおいしく食べてもらうために、サービスやお店全体の雰囲気も大きな要素と考え、スタッフ間のコミュニケーションも大切にしているとのこと。考え抜かれたおいしさと、スタッフから生み出されるアットホームな雰囲気が、リピーターを増やしている理由のようです。
中華のお店が開いたスイーツ店!
まだまだ続く、名店の挑戦。
会長の次男さんが、ベルギーでのパティシエ修行から戻ったのを機に、2022年4月に開店したテイクアウトスイーツ専門店『毘沙門天』。パリパリもちもちという新食感のクレープ、カヌレや本格ショコラなど、思わず笑みのこぼれるメニューのなかに、布袋らしさもしっかり健在!
そのスイーツの名は、「ザンギクレープ」。「中華とスイーツのコラボっておもしろいよね」というアイデアから生まれた一品です。布袋のザンギがクレープになると、どんな味わいになるのか?みんなの興味をそそるスイーツであるのは間違いありません。
お客さまに喜んでもらうため、今後もプライベート商品の開発や、新しい挑戦を続けたいという布袋の皆さん。札幌を訪れるたび、その進化を確かめに布袋へ足を運んでみるのも、おもしろいかもしれません。