絶対に外せない!札幌に来たら必ず食べるべし! 札幌3大 グルメの魅力に迫る!! 札幌ラーメン ジンギスカン スープカレー
ジンギスカンイメージ

ジンギスカンの奥深さを追求!

ジンギスカンの魅力をさらに深掘り!

ジンギスカンといえば、北海道観光では欠かせないご当地グルメ。「北海道遺産ジンギスカン応援隊<隊長>千石 涼太郎氏」監修のもと、ジンギスカンの美味しさの魅力をご紹介します。

千石 涼太郎 氏

北海道遺産ジンギスカン応援隊 隊長
千石 涼太郎 氏

北海道小樽市生まれ、札幌市在住。北海道本の第一人者、県民性研究家、評論家として各種メディアに登場。

戦後、北海道でジンギスカンが広まった

大正8年(1919年)、北海道内では札幌市の月寒と滝川市に種羊場が置かれ、第二次世界大戦による軍需羊毛の自給のためのめん羊飼養奨励(めんようしようしょうれい)が国策として行われましたが、戦争が終わると綿羊の需要も終わりを告げました。増えすぎた羊の有効利用としてジンギスカンが普及していき、月寒種羊場では焼いた肉をタレにつけて食す方式を指導し、滝川種羊場では肉をタレにつけ込んでから焼く方式を指導していました。

味付け派と後付け派がある北海道のジンギスカン

北海道のジンギスカンの基本は、羊肉と野菜を焼いたり煮たりする鍋料理。醤油ベースのタレも特徴で、北海道各地で地域性が異なります。内陸部に多いのは肉にタレを染み込ませた「味付け派」、沿岸部に多いのは肉を焼いてからタレに付ける「後付け派」の大きく2つに分かれます。道北の名寄市では肉・野菜・うどん等の麺をタレごと一緒に煮込む「煮込みジンギスカン」が家庭の味。

ジンギスカンの肉の種類

食べやすい!
生ラムジンギスカン

一度も冷凍せずチルド流通したラム肉。ショルダー、肩ロース、モモといった部位を使用したものが多く、羊肉独特のかおりが少ない。

昔ながらの
丸いジンギスカン

「子どもの頃に食べていた」「懐かしい!」という北海道民も多い、丸い形の羊肉。様々な部位を成形してロール状に巻き、スライスしたもの。

食べ比べしたい!
味付けジンギスカン

醤油ベースのタレに漬け込んだ羊肉。塩ダレ、味噌ダレといった特製ダレの味付けジンギスカンもあり、食べ比べも楽しい。

ラム、マトンの羊肉の違いは?

羊肉の種類は、年齢または歯の本数で判別する方法があります。「ラム」は生後1年未満または乳歯のみの子羊、「マトン」は生後2年以上または永久歯2本以上の成羊とされています。ラムは柔らかくてクセが少なめ、マトンは、羊肉独特のかおりと歯ごたえがあります。ちなみに、あまり食べる機会は少ないと思いますが「ホゲット」は生後1年から2年または永久歯が1本の羊肉の事を指します。

ジンギスカンに欠かせない3大ポイント

形や機能も色々
ジンギスカン鍋

中央が盛り上がった鍋や、肉に直火があたるスリット(切れ目)が入った鍋がスタンダード。平らな鉄板タイプ、放射状や渦巻状の溝、北海道の形をした鍋、鋳物やアルミ製など、形状や素材の種類も色々。

味変も楽しみたい!
ジンギスカンのタレ

昔は臭みの多いマトンの流通が多く、その臭みを和らげるためにタレが登場しました。基本のタレは、野菜や果物の甘みを加えた醤油ベース。にんにく、唐辛子をプラスして味変もおすすめ。

北海道野菜も
たっぷりのせて!

ジンギスカンの定番野菜ともいえる、もやし、玉ねぎの他、にんじん、キャベツ、かぼちゃ、行者にんにく、アスパラ、とうもろこしを使うことも。店や家庭ごとに野菜の種類も変わります。

焼きと蒸し!ジンギスカンの焼き方

野菜を鍋の周りに!
中央で肉を焼くスタイル!

ジンギスカン鍋の中央の盛り上がった部分で肉を焼き、それを囲むように野菜を広げます。味付け肉のタレで周りの野菜を煮るスタイルも!

野菜を全体に敷いてその上に
肉をかぶせる蒸しスタイル!

鍋全体に野菜を広げ、その上に肉をかぶせて、野菜を蒸し焼きに。丸い形のロール肉はこのスタイルで食べられることが多い。

通の一言!

〈 北海道遺産ジンギスカン応援隊 隊長 千石氏 〉
スリットがある鍋では、肉に直火があたるようにスリットに沿って並べて焼き目を作るのがこだわり。ビールはもちろん、北海道のワイン、日本酒、焼酎との相性も抜群!焼き方に正解はないので好きなスタイルで楽しんでください。羊肉らしい味わいの「マトン」にも是非挑戦を!おろし玉ねぎと市販のタレのブレンドも美味しいですよ。

身体ポカポカ!羊肉がヘルシーな訳

羊肉は、脂質の燃焼を助けると言われるL-カルニチンを多く含み、必須アミノ酸が豊富な良質なたんぱく質も摂取できます。また、体を温めて新陳代謝を活発にしてくれる「温熱性」の食物。脂の融点が牛豚に比べると高い44℃で、人間の体内で溶けにくく吸収されにくい特質も。ヘルシーな羊肉と野菜もたっぷりなジンギスカンを食べて健康に!ただし、部位によってカロリーが高いので食べすぎにはご注意を!

北海道民のソウルフード!
屋外やイベントでジンギスカンを食べる民衆性


お花見と言えば「ジンギスカン!」と答える北海道民も多いはず。長い冬が終わって待ちに待った春に屋外でジンギスカンを食べる喜びといったら!お祝いやご褒美の日、仲間達との集まりにはジンギスカンを食べていたという思い出もあるのでは。ジンギスカンは郷土料理というだけではなく、「道民の元気のもと」ともいえるかもしれません。元気をつけたい時には是非、ジンギスカンを食べてみてください。

札幌にはジンギスカンの専門店が多い

各店の鍋やタレ、スタイルの違いも楽しもう!

ジンギスカンのみを扱う専門店も多い札幌。羊肉の美味しさを味わうのはもちろん、店ごとに異なるタレの味わい、鍋の形、焼き方のスタイルに注目してみるのもジンギスカンのおすすめの楽しみ方。北海道産羊肉の流通も増えてきました。マニアックに部位や品種、産地にこだわってみては?